バイクのグリップ交換の手順|抜き方と接着で失敗しないコツ

グリップの表面がべたついて、握ると指の跡が残ります。
ゴムは何年か経つと必ずそうなるので、交換自体は珍しい作業ではありません。
ただし失敗の大半は、握り替えたあとではなく買う前と接着の段階で起きています。
ハンドルバーの径には22.2mm(7/8インチ)と25.4mm(1インチ)があり、デイトナは22.2mm用のグリップを25.4mmのハンドルには装着できないと明記しています。
接着と乾燥を省けば、走行中に手の中で回ることもあります。
本記事では、ハンドル径の確認・抜いてから接着するまでの手順・スロットル側で変わる注意点・失敗したときの直し方を解説します。

いいバイク用品編集部
「いいバイク用品」は、バイクまわりの用品選びを扱うメディアです。荷物の積み方、カバーやガレージでの保管、盗難対策、電装と季節の装備、日常の整備、グリップやミラーの交換まで、サイズと規格の合わせ方をふまえて編集部が調べてお伝えします。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
グリップ交換は、ハンドル径の確認から始まります
グリップの内径を決めるのは、ハンドルバーの外径です。
22.2mmと25.4mmに互換はありませんから、自分のハンドルがどちらかを実測するか、メーカーの適合表で確認してから注文してください。
オフロード車で使われるテーパーバーは中央部が太くグリップ側が細く、その中央の太さで判断すると合いません。
基準になるのは、グリップが入る端の径になります。
もう一つ確認しておきたいのが、グリップの端が塞がっているタイプか、貫通しているタイプかという違いです。
バーエンドや、ハンドルの端をボルトで留める種類の保護パーツを付けるなら、端に穴が開いた貫通型でないと取り付けられません。
転倒時に手やレバーをかばう目的のガードは、この端側の固定を使う製品が多いので、バイクのハンドガードで解説している取り付け方式を先に見ておくと、グリップの選び直しを避けられます。
基本の手順は、抜く・糊落とし・脱脂・接着・乾燥の5段階
- 古いグリップを外す…再使用しないならカッターで縦に切ると早く済みます。再使用するなら細いマイナスドライバーで隙間を広げ、パーツクリーナーを少量流して滑らせながら抜く方法もありますが、ケミカルが塗装面やスロットルパイプの樹脂に流れないよう養生してください。
- バー側に残った糊を落とす…古い接着剤が固まって残っていると、新品が奥まで入らず途中で止まります。
- バー表面を脱脂する…油分が残った面では接着剤が付かず、あとから回る原因になります。
- 接着剤を塗って一気に差し込む…グリップの内側とバー側の両方に薄く塗り、少しねじりながら押し込みます。途中で止めると乾き始めて動かなくなります。
- 角度を決めて乾燥させる…貫通穴の向きとエンドの出方を合わせたら、そこから動かしません。乾燥時間は接着剤によって違うので、パッケージの指定に従ってください。
スロットル側とクラッチ側で作業が変わる点
左側はハンドルバーに直接かぶせますが、右側はバーではなくスロットルパイプという樹脂の筒に付きます。
ここが左右で決定的に違うところです。
パイプは樹脂なので、力任せにドライバーをこじると割れますし、ケミカルによっては表面が白く曇ることがあります。
車種によってはグリップとスロットルパイプが一体で、グリップだけの交換ができない場合もあるため、適合表で自分の車種を確認してから買ってください。
左右で長さが違う製品もあります。
スロットル側は短く作られているのが一般的で、逆に付けるとスイッチボックスに当たって収まりません。
作業後は必ず、スロットルを全開まで回して自然に戻るか、遊びが変わっていないかを確かめます。
戻りが渋いまま走り出すのは危険なので、その状態では乗らないでください。
接着を省くと、走行中にグリップが回ります
手の中で空転すると操作が狂う
接着せずに押し込んだだけのグリップは、雨で内側に水が入ったり手汗が回ったりすると滑って空転します。
左側なら握り直せば済みますが、右側が空転するとアクセルの開閉と手の動きがずれます。
抜けかけたまま気づかないこともあるため、乾燥待ちの時間は削らないでください。
奥まで入らず途中で止まった
原因は古い糊の残りか、接着剤の塗り方が厚すぎて途中で乾いたことのどちらかが多いところです。
無理に叩き込むとグリップの端がめくれます。
止まった時点でいったん抜き、バー側の糊を落としてやり直すほうが早く終わります。
位置と角度がずれた
貫通穴が横を向いたり、エンドがバーから飛び出したりすると、バーエンドやガードが付きません。
接着剤が乾く前なら回して直せます。
完全に固まってから気づいた場合は、外して新しい接着剤で付け直すことになります。
グリップ交換に必要な道具と、代用が利くもの
必ず用意したいのは、車種に合うグリップ本体、グリップ用の接着剤、脱脂に使うウェス、それに細いマイナスドライバーです。
接着剤は必須で、両面テープや瞬間接着剤で代えようとすると、はみ出して固まったり位置の微調整ができなくなったりします。
代用が利くのは抜き差しを助ける道具です。
エアコンプレッサーがあれば空気で浮かせて抜けますが、無くてもドライバーとケミカルで対応できます。
レースで使われるワイヤリング(針金でグリップを縛る固定方法)は公道の街乗りでは必須ではありません。
グリップヒーターへ交換するなら、電源をどこから取るかまで含めて準備してください。
キーを切っても流れ続けるバッテリー直結は上がりの原因になるので、バイクのバッテリーで解説している種類ごとの特性も踏まえ、ACC電源から取るのが基本です。
走行距離より、握ったときの感触がグリップ交換の目安です
グリップの寿命に公表された距離の目安はありません。
判断は手の側にあります。
表面に細かいひび割れが出ている、押しても指が沈まないほど硬くなった、逆に溶けたようにべたつく、雨の日に握り直したくなります。
このどれかが出たら交換時期です。
屋外保管で紫外線を受け続けた車体は、走行距離が短くても表面から傷みます。
厚みを変えると振動の伝わり方や握り込む量が変わるので、手が疲れやすいなら薄手から厚手へ替える手もあります。
ただし、新品にしても手が滑る感じが消えないなら、原因が手ではなく体の位置にあることもあります。
シートが滑って体が前にずれると腕で踏ん張ることになり、握力を余分に使います。
心当たりがあればバイクのシートが滑る原因と対策で解説している滑り止めの選び方も合わせて見てください。
冬に指先が冷えて握力が落ちるのが理由なら、バイクのハンドルガードで解説している防風の効果のほうが先に確認する価値があります。
よくある質問
接着剤を使わずに付けても大丈夫ですか
勧められません。
乾いているうちは保っていても、水や手汗が内側に入ると滑って空転します。
スロットル側の空転はアクセル操作に直結するため、接着剤は省かないでください。
古いグリップは切って外していいですか
再使用しないなら切って構いません。
ただし刃をバーに強く当てるとスロットルパイプの樹脂やハンドルの塗装を削るので、力を抜いて浅く入れてください。
交換後にスロットルが重くなりました
グリップの端がスイッチボックスに押し当たっているか、接着剤がパイプとバーの隙間に回って動きを妨げている可能性があります。
原因が特定できないまま走らず、判断がつかない場合は販売店で確認してください。
22.2mm用を25.4mmのハンドルに付けられますか
付けられません。
デイトナも22.2mm用は25.4mmには装着できないとしています。
逆に太いバーへ細いグリップを無理に通そうとすると内側が裂けます。
まとめ
グリップ交換でつまずくのは、握り替える動作そのものではなく、径の確認と接着の工程です。
22.2mmか25.4mmか、貫通型が必要かを買う前に決め、古い糊を落として脱脂し、接着剤の指定どおり乾かします。
この順を守れば、走行中に回る失敗はほぼ避けられます。
ぜひ本記事の5段階の手順とスロットル側の確認点を参考に、自分の車種に合うグリップを選んでください。





