バイクのブレーキフルード|DOT規格の違いと交換の目安

リザーバータンクのキャップに「DOT4」と刻まれているのに、売り場にはDOT3もDOT5.1も並んでいます。数字が大きいほど良さそうに見えますが、選び分けの前提は数字の大小ではありません。
DOT3・DOT4・DOT5.1はグリコール系、DOT5だけがシリコン系で、DOT5をグリコール系と混ぜると液が分かれます。
混ざったものは使えないので、入れ間違いは足した分を捨てて終わりにはなりません。
本記事では、DOT表記が示しているもの・4タイプの違い・車両の指定から入れるものを決める手順を解説します。

いいバイク用品編集部
「いいバイク用品」は、バイクまわりの用品選びを扱うメディアです。荷物の積み方、カバーやガレージでの保管、盗難対策、電装と季節の装備、日常の整備、グリップやミラーの交換まで、サイズと規格の合わせ方をふまえて編集部が調べてお伝えします。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
ブレーキフルードのDOT表記が示しているもの
ブレーキフルードは、レバーやペダルを操作した力を油圧に変えてキャリパー側へ伝える液体です。
容器に印字された「DOT4」は、その液体がどの規格の区分に当たるかを示す表記で、ハンドル径の22.2mmや積載量のLのような単位ではありません。
数字は区分の名前であって、数字の大小がそのまま上下の関係を表すわけではありません。
その例が、数字の近いDOT5とDOT5.1です。
表記は一文字違いですが成分のタイプが別で、混ぜられない関係にあります。
数字の順に並べて比べるより、まずグリコール系かシリコン系かで分けて読んでください。
DOT3・DOT4・DOT5・DOT5.1の4タイプの違い
4つの表記は、成分のタイプで2つに分かれます。
DOT3・DOT4・DOT5.1がグリコール系、DOT5がシリコン系です。
数字が飛んでいるDOT5.1のほうがDOT5と別のタイプになる点が、いちばん取り違えやすいところでしょう。
| 表記 | 成分のタイプ | 混用の考え方 | 該当する人 |
|---|---|---|---|
| DOT3 | グリコール系 | DOT4・DOT5.1と成分のタイプが同じ | 車両の指定がDOT3の人 |
| DOT4 | グリコール系 | 同じグリコール系だが区分は別 | 車両の指定がDOT4の人 |
| DOT5.1 | グリコール系 | DOT4と入れ替えて使えるとされます | 車両の指定にDOT5.1が含まれる人 |
| DOT5 | シリコン系 | グリコール系と混ぜると液が分かれ、混ざったものは使えない | 車両がDOT5を指定している人だけ |
グリコール系の3タイプは成分のタイプが共通ですが、区分が違えば車両の指定からは外れます。タイプが同じなら何を入れてもいいという話にはなりません。
入れるブレーキフルードは車両の指定で決まります
売り場で見比べる先は、製品側ではなく車両側です。
指定はリザーバータンクのキャップまわりの表示や取扱説明書に書かれているので、そこにある区分と同じ表記の製品を選んでください。
ブレーキは制動に直結する部分で、好みや上位志向で置き換えるところではありません。
指定がDOT4と書かれている場合
DOT4の表記があるものを選べば、それで決まります。
DOT5.1はグリコール系のためDOT4と入れ替えて使えるとされますが、車両の指定に含まれていない区分を自分の判断で入れるのは勧められません。
迷ったら指定どおりにしておくのが確実です。
指定が見つからない場合
キャップの表示が読めず説明書も手元にないなら、車種・年式・型式を伝えて販売店に確認してください。
同じ車種でも年式で指定が変わることがあり、見た目では判断できませんが、作業まで自分でやるかどうかも、その場で一緒に相談できます。
自分でやる範囲と店に任せる範囲の線引きは、バイクのタイヤ交換の手順で解説しています。
混ぜられないブレーキフルードの組み合わせ
DOT5をグリコール系のフルードと混ぜると液が分かれ、分かれた液はブレーキに使えません。
タンクの中に残った前の液は、減った分を補うつもりで少し足しただけの液と混ざります。
継ぎ足しは同じ区分のものを使うのが前提です。
混ざってしまえば、ブレーキ内部の液をすべて入れ替える作業になります。工具と手順の両方が要る作業なので、判断がつかない場合は販売店で確認してください。
容器の表記を確かめてから使うという順序は、ほかのケミカルでも変わりません。
シール入りチェーンには、メーカーが専用のクリーナーを指定しているという条件があります。
チェーンクリーナーの選び方では、シール対応の確認点を解説しています。
指定と表記は、キャップの表示と取扱説明書で確かめます
車両側の確認先は2つです。
ひとつはリザーバータンクのキャップまわりの表示で、DOT4のように区分が示されています。
もうひとつは取扱説明書で、指定の区分と交換の目安が書かれています。
中古で買った車両は前の所有者が何を入れたか分からないため、表示と説明書が食い違うときは販売店に確認してください。
製品側は、容器のラベルと通販の仕様欄に規格の表記が載ります。
商品名だけでは区分まで分からないことがあるので、注文前に仕様欄のDOT表記を見ておきましょう。
車両側の指定を基準に消耗品を選ぶという進め方は、バイクのバッテリーでも、種類ごとの交換時期の目安として解説しています。
よくある質問
DOT4指定のバイクにDOT3を入れてもいいですか
指定がDOT4なら、DOT4の表記があるものを使ってください。
DOT3もグリコール系で成分のタイプは同じですが、区分が違うため車両の指定からは外れます。
手元にDOT3しかないという理由で入れるのは避け、販売店で相談してください。
DOT5とDOT5.1は同じものですか
別物です。
DOT5はシリコン系、DOT5.1はグリコール系で、この2つを混ぜると液が分かれ、混ざったものは使えません。
数字が近いので買い間違いが起きやすく、レジに向かう前にラベルをもう一度見てください。
ブレーキフルードの交換は自分でできますか
ブレーキは制動に直結する部分なので、手順を確認しないまま作業しないでください。
整備に慣れていない場合や、指定の区分が分からない場合は、販売店に依頼するのが安全です。
作業の可否や工賃は店舗ごとに違うため、事前に問い合わせて確認してください。
まとめ
DOT表記は性能の点数ではなく区分の名前で、DOT3・DOT4・DOT5.1がグリコール系、DOT5だけがシリコン系という分かれ方をしています。
選ぶときに見るのは車両側の指定で、キャップの表示と取扱説明書に書かれた区分と同じ表記の製品を買えば迷いません。
混ぜられない組み合わせを踏むと、内部の液をすべて入れ替える作業に戻ってしまいます。
ぜひ本記事の4タイプの比較表と確認手順を参考に、自分の車両の指定に合うブレーキフルードを選んでください。





