バイクの洗車のやり方|水をかけてよい場所と手順の順番

洗車を終えたはずのバイクを翌朝もう一度見ると、チェーンだけが黒く残っていて、原因は洗い方ではなく使った洗剤のタイプです。
ボディ用のシャンプーで落ちるのは泥や埃、虫の跡までです。
そこにこびりついた古いグリスは、専用のチェーンクリーナーでなければ緩みません。
D.I.D(大同工業)はチェーンの洗浄に専用クリーナーと柔らかいブラシ、ウェスを挙げ、ワイヤーブラシはチェーンを傷めるため使わないよう明記しています。
この挙げ方が示すのは、洗車用品が「どこを洗うか」ではなく「何を落とすか」で分かれているという線引きです。
本記事では、洗車用品のタイプ別の使い分け、水をかけたくない部位、洗い終わってからの注油と点検を解説します。

いいバイク用品編集部
「いいバイク用品」は、バイクまわりの用品選びを扱うメディアです。荷物の積み方、カバーやガレージでの保管、盗難対策、電装と季節の装備、日常の整備、グリップやミラーの交換まで、サイズと規格の合わせ方をふまえて編集部が調べてお伝えします。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
バイクの洗車は、洗う・脱脂する・守るで作業が分かれます
洗車とひとことで呼ばれている作業は、実際には3つに分かれます。
この3つを混ぜて考えると用品選びで迷いますので、最初に切り分けておくと後が楽です。
| 工程 | 落とす・付けるもの | 主な用品 |
|---|---|---|
| 洗う | 泥・埃・虫の跡・水垢 | 洗車シャンプー、スポンジ、マイクロファイバークロス |
| 脱脂・油汚れ落とし | 古いグリス、飛び散った油 | チェーンクリーナー、パーツクリーナー |
| 守る | 水はじき・防錆・潤滑 | コーティング剤、防錆スプレー、チェーンオイル |
厄介なのは真ん中の脱脂で、強い溶剤は塗装やゴム、樹脂を傷めることがあります。
カウルの汚れ落としにパーツクリーナーを使うと、艶が引けたりゴムが白くなったりする恐れがあるため、使う場所を限る前提の用品だと考えてください。
素材ごとの向き不向きはバイクのパーツクリーナーの使い分けで解説しています。
洗剤のタイプは、落とす汚れで選び分けます
塗装とカウルは中性の洗車シャンプー
ボディに使うのは水で薄めるタイプの洗車シャンプーです。
乾いた砂埃をいきなりスポンジでこすると傷が入るので、先に水をかけて浮かせてから洗ってください。
虫の跡や鳥のふんは固まると落ちにくいので、水をかけて数分置き、力ではなく時間で緩めます。
ホイールとエンジン周りは油混じりの汚れ用
ホイールに付く黒い汚れは、ブレーキの粉とチェーンから飛んだ油が混ざったものです。
シャンプーだけでは落ちにくく、ホイール用の洗剤を使うほうが早く済みます。
アルミの地肌やメッキに使えるかどうかは製品の表示で分かれるため、指定のない場所には吹かないでください。
チェーンは専用クリーナーと柔らかいブラシ
シールチェーン(リンクの内側にOリングなどのゴムが入ったチェーン)は、シールを傷めると内部のグリスが保てなくなります。
D.I.Dは洗浄に専用クリーナーと柔らかいブラシ、ウェスを使うとし、柔らかいブラシでもシールを傷める可能性があるため慎重に扱うよう注意しています。
シール対応をうたっていない溶剤は避け、ワイヤーブラシは使いません。
シールの有無で手入れがどう変わるかはバイクのチェーンの種類と手入れで解説しています。
バイクで水をかけたくないのは電装とチェーンの隙間です
水そのものより、勢いのある水が隙間に押し込まれることで故障が起きます。
とくに注意したいのはメーターやスイッチボックス、キーシリンダー、エアクリーナーの吸気口、そしてリンク内部のグリスが流れやすいチェーンです。
高圧洗浄機を使うなら、これらから離し、ノズルを近づけて一点に当てないようにしてください。
ETC車載器も同じです。
二輪車用は防水をうたう製品が主ですが、取り付け方や配線の処理は車載器メーカーの定める方法に従うのが前提で、洗車で水が入る位置に付いていれば安心とは言えません。
取り付けとセットアップの違いを含めてバイク用ETCの選び方と導入の流れで解説しています。
マフラーは出口から水が入ると内部に残ります。
エンジンをかけて走れば抜けますが、洗車のあと動かさずに置くのは避けたいところです。
走行直後の熱いうちに水をかけるのも、素材によっては焼けやシミの原因になります。
冷ましてから洗うのが基本で、社外品の材質ごとの扱いはバイクのマフラーの選び方と適合の確認で解説しています。
水切りと注油まで終えてバイク洗車は完了します
拭き取りは上から下へ、マイクロファイバークロスで水を吸わせるように進めます。
ミラーの付け根やボルトの頭、ステップの裏には水が残りやすいので、最後に低速で少し走らせて振動と風で飛ばすと残りが減ります。
ブレーキは濡れた直後に効きが変わることがあるため、走り出しは軽く速度を落として確かめてから流れに入ってください。
チェーンは洗ったら必ず注油します。
D.I.Dは3〜10cmの距離からリンクの隙間に染み込ませるように吹き、車輪を少しずつ回して全体に行き渡らせ、余分な油はウェスで拭き取るとしています。
拭かずに放置すると走行中に飛び散り、ホイールを汚す原因になります。
同社はチェーンのたるみの目安を一般的な車両で約20〜25mm、調整は1,000〜2,000km走行ごととしていますが、指定値は車種によって違うので取扱説明書の数値が優先です。
走行距離が短くても約5年以上経過したものは交換を推奨しています。
空気圧を見るなら洗車前が向いています。
ダンロップもミシュランも冷間時の測定を推奨しており、ミシュランは走行後なら少なくとも2時間後、走り出した場合は低速で3km以内としています。
洗車の間隔は、走る環境で決めてください
汚れの落としにくさは走る場所で変わります。
海沿いを走ったあとの塩分、冬に散布される融雪剤、雨天走行で路面から巻き上げる泥は、いずれも金属部の腐食につながるため、時間を置かずに水で流したいものです。
逆に舗装路を晴天だけ走っているなら、間隔を空けても大きな差は出ません。
目安として組みやすいのは、点検とまとめてしまう方法でしょう。
ミシュランは空気圧の点検を2週間おきに推奨しているので、そのタイミングで洗車とチェーンの張り、ボルトの緩みまで一度に見ておけば、別途予定を立てる必要がなくなります。
汚れたまま置くと、洗う手間そのものが増えていきます。
保管の仕方で、バイクの洗車回数は減らせます
屋外に置いている車体は、埃と花粉、紫外線と雨で汚れます。
カバーで防げるのは埃と直射日光までで、風で生地が擦れる分だけ塗装には負担がかかります。
耐熱をうたうカバーも、マフラーが当たる部分にだけ耐熱素材を使った製品が多く、全面が熱に強いという意味ではありません。
走行直後にかけるのは避けてください。
屋根と壁のある置き場まで用意できるなら、洗車の回数は目に見えて減ります。
稲葉製作所はバイク保管庫[FM]やバイクガレージのアルシアフィット[DM]といった据え置き型を展開しており、設置には面積と工事が必要です。
通販で完結するテント式やカバーとは、費用も手間も別の話になります。
長期間動かさない保管では、電圧が下がったバッテリーが弱ることも起きます。
種類ごとの交換の目安はバイクのバッテリーの種類と交換時期、つなぎっぱなしにできる機種の選び方はバイクのバッテリー充電器の選び方で解説しています。
よくある質問
雨の日に走ったあと、洗車は必要ですか
必要です。
雨水そのものより、路面から巻き上げた泥と、冬なら融雪剤が問題になります。
時間がないときは足回りとチェーン周辺だけ水で流し、拭いて注油しておくだけでも違います。
高圧洗浄機は使ってはいけませんか
使えますが、当てる場所を選んでください。
チェーン、ホイールのベアリング部、スイッチやメーター、キーシリンダーに近距離で当てるのは避け、泥が厚い足回りを離れた位置から流す用途に向いています。
洗車のあとにチェーンが錆びました。防げますか
洗ったあと注油していないと起きやすくなります。
水分を拭き取ってから、リンクの隙間へ油が入るように吹き、はみ出した分を拭き取ってください。
シールチェーンなら、シール対応の表示があるクリーナーとオイルを使います。
ブレーキ周りは自分で洗っていいですか
外側の汚れを水で流す範囲なら問題ありません。
ただしキャリパーの分解や、フルードの交換は制動に直結する作業です。
ブレーキフルードはDOT5だけがシリコン系で、グリコール系のDOT3・DOT4・DOT5.1と混ぜると液が分かれて使えなくなります。
指定の規格を確認し、判断がつかない場合は販売店に相談してください。
まとめ
洗車で迷いが出るのは、用品が「場所別」ではなく「落とす汚れ別」に分かれているからです。
塗装は中性のシャンプー、ホイールとエンジン周りは油汚れ用、チェーンはシール対応の専用クリーナーと柔らかいブラシ、という組み分けさえ決まれば、あとは水をかけたくない箇所を避けて洗い、拭き取って注油するだけで一通り終わります。
チェーンのたるみや空気圧のように、洗車のついでに見ておける点検も少なくありません。
ぜひ本記事の3工程の表と部位ごとの注意点を参考に、自分の走る環境に合った洗車の手順を組み立ててください。





